わーぷろおじさん

WordやOffice関連の小細工の備忘録。

【word】段落罫線の調整(余白設定・行取り)

概要

段落罫線・網掛けの設定について、水平方向の調整方法と、垂直方向の調整方法(行取り)を説明する。

(※タイトル画像は、罫線の存在を示すため、上下右罫線を薄い灰色としているが、ページの色と同色とすれば、見えなくなるもの)

共通設定(例)

ページ設定

  • 行送り:22pt(任意の値)

本文設定

  • 間隔:1行
  • 文字を行グリッドに合わせる:有効

罫線で囲う段落

  • 間隔:22pt(ページ設定に合わせる)
  • 文字を行グリッドに合わせる:有効
  • 次の段落と分離しない:有効
  • 段落を分割しない:有効

※罫線囲い部分については下記で紹介する方法で設定を追加していく。

1 横方向の調整

(1)罫線の左右の位置を本文領域の幅に合わせる。

罫線の太さと余白は本文領域からはみ出て配置されるので、その分を段落インデントでオフセットする。

段落インデントの値はpt単位で設定する。

インデント幅(pt) = 段落罫線の太さ + 罫線のオプションの横の余白

※左右で罫線の太さ、余白の大きさが異なる場合は、それぞれ計算。

(設定例)
段落罫線の太さ:左側6pt、右側6pt
罫線オプションの余白:左4pt、右4pt
インデント幅:左10pt、右4pt

※右側インデントは、右側罫線を表示したい場合は、罫線の太さを含むインデント幅とする。この例では、右側インデントを非表示とする場合の設定。

(2)段落罫線内でぶら下げ・字下げを行う

(1)でインデントをpt単位で行っているので、字下げ・ぶら下げ幅もpt単位で行わなければならない。

(設定例)
フォントサイズ14ptなので、ぶら下げ幅を14ptに設定する。

※フォントサイズを変更するたびに、ぶら下げ幅も手動で追従する必要あり。

2 縦方向の調整

段組みを行う場合で、左右の段の高さを揃える場合は、正確な調整が必要。ここでは左右の段の高さを揃えるための設定を説明する。

段落罫線の上下の罫線の太さと余白を行送りの値(ここでは22pt)に合わせる。

ページ設定の行送り = 段落罫線の太さ(上下計) + 罫線のオプションの余白(上下計)

(設定例)
ページ設定の行送り:22pt
上下の罫線の合計:12pt (6pt*2)
上下の余白の合計:10pt (5pt*2)

留意点

  • 網掛オプションで余白を設定する場合は、余白設定方向の罫線設定が必要。デザイン的に罫線が不要な場合は、ページの色と同色とする。
  • 左だけ罫線が必要な場合、右にも罫線を設定しないと網掛けに空白ができてしまうので、左右両方の罫線の設定が必要。
  • 段区切りの次の行では、段落罫線の挙動が怪しくなるので、改行で調整したほうが無難(タイトル画像では段区切りは入れていない)
  • 段落書式の段落前後の間隔は罫線より外側に働く。CSSに置き換えれば、段落書式の前後の間隔はmargin、罫線の太さはborder、罫線オプションの余白はpaddingとなる。
  • ページ・段の先頭の行では段落書式の段落前の間隔が適用されず、行がずれやすいので、段落前の間隔(margin-top)で行取りの調整を行わない方が無難。段落と本文の間を調整したい場合は、段落前の間隔は整数倍のみとする。上下の罫線・余白を細くとって、段落後の間隔で行送りの高さに揃えることは可。
  • 上下に6ptの無色罫線を取っておけば、本文との距離の窮屈さは回避できる(と思われる)
  • 罫線のレイヤーは上下が上位で、左右が下位。
  • 行の高さの統一が不要な場合は、もっと自由に設定してよい。